塗装屋にとって調色は最低限の仕事の一つ。これが出来なければ塗装屋とは言えません。
その中でも一番スタンダードなのは車の純正色の調色。これは各塗料メーカーから調色データが発行されているため計量出来さえすれば誰でもできます。
そのワンランク上の調色は紫外線などにより経年劣化した車の純正色の調色。これは調色データから作った色をベースにし、経年劣化した色に近づくであろう原色を予想し0.1g単位で加えていき調整、ぼかせるレベルの色(合致90%程度)を作ります。センスはもちろん知識と経験がある程度伴わないと難しいと言われています。
これより更に難しいのがバイク純正色を含め調色データが存在しない調色。現物調色ともいわれる通り、色見本からどんな原色を混ぜ合わせたら近しい色になるか予想しながら配合していきます。これが3コートパールになると下地色とパール色それぞれ調色しなければならず難易度が飛躍的に上がります。更にハーレー純正色などになると4コートオーバーは当たり前な上に偏光パールやフレークを使用している場合は調色できる塗装屋は限られてきます。
…とここまでが一般的な調色のお話。
当社が得意としている特殊な調色は、パチンコ台の光物のように裏からLEDなどで光を当てたり透過する事を前提とした調色。この調色は通常の[正面]と[スカシ]の色見だけでなく光を当てた状態での色見も合わせる必要があります。このようなオーダーに応えるために常備する染料系塗料の充実はもちろん異なるメーカーの染料が配合可能なのかどうかテストしたり、塗装物の大半が造形仕上げやポリカーボネートなため素材にクラックが入らないように塗料メーカーに専用の溶剤を作ってもらったりしています。
カラーサンプル(各色濃度及び塗り回数で15段階の濃淡サンプルがあります)
イエロー系 オレンジ系
グリーン系 スカーレット系
スミクロ系 ブラウン系
ブラック系 ブルー系
ライトブラウン系 レッド系
レモンイエロー系